動物実験
🕊
動物実験は正しいことでしょうか間違ったことでしょうか。これによって人類の益になるものが得られるのでしょうか ───
「私はかねがね動物を使っての実験のすべてに反対しております。そこに何一つ正当化すべきものは見出せません。動物はあなた方人間が保護し世話すべきものとして地上に存在しているのです。
その成長と進化を促進する責任が、全面的とは言えませんが、人間に託されております。その無力な動物に苦痛を与えることは、動物が人間に示す情愛と献身と忠誠に対するあまりに酷い報復です。
治癒力は自然界にさまざまな形で存在し、使用されるのを待っております。動物界の創造と進化をそんな形で邪魔しなくてもよいように、必要なものは創造主がちゃんと用意してくださっております。私たちの世界から援助するスピリットは苦痛を軽減したり不治と宣告された病すら治してしまう技術を身につけておりますが、決して生体実験は致しません。
薬草を使うことがあります。霊波を使うことがあります。いずれも動物に対する残酷な行為は伴いません。宇宙には道義的な意図が行きわたっております。非道義的なものは摂理に反します。」
※別の日の交霊会で動物実験が道徳的側面から取り上げられた。
🕊
動物実験がますます増えておりますが、どう思われますか。これを中止させようと運動している団体もありますが、霊界からの援助もあるのでしょうか ───
「ためになる仕事をしようと努力している人は必ず霊界から鼓舞し支援し霊力をもたらそうとしている人たちの援助を受けます。神の創造物に対して苦痛を与えることは、いかなる動機からにせよ許されません。ただ、動物実験をしている人の中には、人類のためという一途な気持ちでいっしょうけんめいなあまり、それが動物に苦痛を与えていることに全く無神経な人がいることも忘れてはなりません。しかし摂理を犯していることに変りありません」
🕊
でもあなたは動機が一番大切であると何度もおっしゃっています。人類のためと思ってやっても罰を受けるのでしょうか ───
「動機はなるほど結構なことかもしれませんが、法の原理を曲げるわけにはいきません。実験で動物が何らかの苦痛を受けていることが分っていながらなお意図的に苦しみを与えるということは、それなりの責務を自覚しているものと看做(ミナ)されます。
動機は人のためということで結構ですが、しかしそれが動物に苦痛を与えているわけです。そうした点を総合的に考慮した上で判断が下されます。いずれにせよ私としては苦痛を与えるということは賛成できません」
🕊
動物は人類のために地上に送られてきているのでしょうか ───
「そうです。同時に人類も動物を助けるために来ているのです」
🕊
動物創造の唯一の目的が人類のためということではないと思いますが ───
「それはそうです。人類のためということも含まれているということです」
🕊
動物の生体解剖は動機が正しければ許されますか ───
「許されません。残酷な行為がどうして正当化されますか。苦痛を与え、悶え苦しませて、何が正義ですか。それは私どもの教えとまったく相容れません。無抵抗の動物を実験台にすることは間違いです」
🕊
動物を実験材料とした研究からは、たとえばガンの治療法は発見できないという考えには賛成ですか ───
「神の摂理に反した方法からは正しい治療法は生まれません。人間の病気にはそれぞれにちゃんとした治療法が用意されています。しかしそれは動物実験では発見できません」
🕊
そうしたむごい実験を見ていながら、なぜ霊界から阻止していただけないのでしょうか ───
「宇宙が自然法則によって支配されているからです」
🕊
さらに別の交霊会で、キツネ狩りに参加した人が自分は間違ったことをしたのでしょうかと尋ねた。すると───
「すべての生命のあるものは神のものです。いかなる形にせよ、生命を奪うことは許されません」
🕊
でもうちのにわとりを二十羽も食い殺したんですが・・・・・・
「では、かりに私がそのキツネに銃を与えて、二十羽も鶏を食べたあなたを撃ち殺せと命令したらどうなります。すべての地上の生命にとって必要なものは神がちゃんと用意してくださっています。
人間が飢えに苦しむのはキツネが悪いのではなく、人間自身が勝手な考えを持つからです。地上の人間が向上進化すれば、そうしたあくどい欲望はなくなります。キツネやにわとりをあなたがこしらえたのなら、これをあなたが食べても誰も文句は言いません。
人間がにわとりやキツネを殺していいというのが道理であるとしたら、あなたの同胞を殺してもいいという理屈になります。生命は人間のものではありません。神のものです。生命を奪うものは何時かはその責任を取らなくていけません」
🕊
オーストラリアではウサギの異常繁殖が脅威となっておりますが、これについてどうでしょうか ───
「人間は本来そこにあるべきでないところに勝手に持ってきて、それがもたらす不都合について文句を言います。
私の地上の故郷である北米インデアンについても同じです。インデアンはもともと戦争とか、俗に言う火酒 そのほか不幸をもたらすようなものは知らなかったのです。
白人が教えてくれるまでは人を殺すための兵器は何も知らなかったのです。そのうち人間も宇宙のあらゆる生命───動物も小鳥も魚も花も、その一つ一つが神の計画の一部を担っていることを知る日が来るでしょう。神の創造物としてそこに存在していることを知るようになるでしょう」
🕊
イエスの教えの中には動物に関するものが非常に少ないようですが何故でしょうか ───
「その当時はまだ動物の幸不幸を考えるほど人類が進化していなかったからです」
🕊
ほかの国の霊覚者の訓えにはよく説かれているようですが・・・・・・
「それは全部とは言いませんが大部分はイエスよりずっと後の時代のことです。それはともかくとして、あなた方はイエスを人類全体の模範のように考えたがりますが、それは間違いです。イエスはあくまで西欧世界のための使命を担って地上へ降りてきたのであって、人類全体のためではありません。
イエスにはイエスの特殊な使命があり、イエス個人としては動物を始めとする全ての生命に愛情をもっていても、使命達成の為に、その教えを出来るだけ制限したのです。その使命というのは、当時の西欧世界を蝕んでいた時代遅れの腐敗した宗教界にくさびを打ち込んで、人生の照明灯(サーチライト)として難解なドグマに代わる単純明快な人間の道を説くことでした」
🕊
下等動物への愛を説かない教えは完全とは言えないではないでしょうか ───
「もちろんそうです。ただイエスの場合はその教えをよく読めば動物への愛も含まれています。イエスは例の黄金律を説きました。すなわち〝汝の欲するところを人に施せ〟ということですが、この真意を理解した人なら、他のいかなる生命にもむごい仕打ちは出来ないはずです」
シルバーバーチ
0コメント